先日の伊香保トリップで悩まされたベバスト製FFヒーター燃料ポンプのコツコツ音。
全開運転時にはファンの音でかき消されて気になりませんが、寝る時に運転をセーブした時に状況によってはそれで目が覚めてしまう程の音量で車内に響き渡ります。
自動停止して気温が下がり再着火させる時に特に気になるようです。
そしてこれは比較的メジャーな事象で、多くの方々が悩まされているようです。
ワーゲンバスに中華製のベバストコピー品を導入した時は、事前にこの情報を得ていたので最初からこれから行う対策を施して取付けたほどです。

施工前。
特に問題なさそうですが、、、

主犯はポンプを固定するポンプマウントです。
鉄のバンドをゴムで覆った構造。
これはベバストヒーターの本体一式の中に付属されている純正部品で、造りが粗悪というわけではなく、剛性が高すぎてポンプの振動を逃がせないのです。
そのため、音と振動がポンプマウント→ステー→シェルフレームへと伝わって、最終的にシェルのフレームや床がスピーカーの様な役割を果たし音振が増幅されているものと思われます。

実は現状でも一応対策は取られていました。

ポンプマウントとステーとの間に防振ゴムが取付けられていたのです。
私には効果が不十分でしたが何もしないよりは効果はあるのでしょう。
それでは早速、、、



伊香保から帰宅してすぐにベバストが対策品として出しているオールゴム製のポンプマウントを注文しました。
お値段は送料込みで2,500円程度。
芯材が入ってないオールゴム製の柔らかい造りで、ポンプマウント自体でポンプの音と振動の大半を逃がしてやろう、という目的の商品です。
標準品のポンプマウントではポンプががっちりと固定されますが、対策品はポンプがゴムバンドでぶら下げた様な感じになるので、音と振動を良い塩梅で吸収してくれます。

という事でブラケットを対策品に付け替えて完成。
斜めに取付けたのには理由があります。
ダンパー(ポンプ左側先端の円盤状のパーツ)付きの場合、エアの滞留を防ぐためなのか地面と平行を0°として、排出側(画像左側)を上に15°〜90°までの範囲で斜めに取付けるようマニュアルで指示されています。

施工前は地面と平行に取付けられていましたが、今回はマニュアルの指示に沿って配管に無理が掛からない範囲で30°くらいですかね?少し傾けて取付けました。

ポンプマウント自体がゴム製のため、マウント自らがステーとの間の緩衝材代わりになるので、施工前にポンプマウントとステーとの間に取付けてあった防振ゴムは、ステーとシェルのフレームとの間に移設しました。(画像赤丸)

↑ここから。
↑ここへ。
これにより更に大きな効果を期待出来ちゃうわけです。
これで解決されない場合は、防振ゴムをもっと大きな物に交換するとか、取付け場所を変更するとか、どんどん沼に嵌る可能性も大いにあるのですが、結果はこれでバッチグーのグーグーグーでした。
無音とまではいかないまでも、今迄は硬質な音がまるで室内にポンプが付いているかの如く車内に響いていたのですが、対策後は遠くで何か鳴ってるな程度にまで改善されました。
実際に泊まって様子を見る必要はありますが、おそらく問題は解決されていると思います。
ただし車外で聴くポンプの音の大きさはほとんど変化がないので、マイバンクスのようにフレーム伝いではなくポンプの音自体が車外からダイレクトに侵入している場合には、ポンプ自体の音量を下げる対策をとらないと満足な結果を得られないかもしれません。
これでまた一つ、マイキャンピングーが快適になりました。
来月はいよいよ家庭用エアコンの取付けです。
※最後に注意点を一つ。
対策品のブラケットは切れ目のない輪っか状なので、取付ける際に一旦燃料ホースを外す必要があり、多かれ少なかれ燃料ラインにエアが混入してしまいます。
エアが抜けるまでは途中で失火したり着火エラーで着火しない場合もありますが、それが普通なので慌てずに落ち着いて安定するまで根気よく電源のオンオフを繰り返して下さい。
安定して運転するようになったら、燃料ホースや燃料フィルター、ポンプ本体等に軽くデコピンを食らわせたりして振動を与えエアが抜けるのを促すと良いと思います。
また、ここまで説明して矛盾しているかもしれませんが、ベバストヒーターはベバスト社でトレーニングを受け認定された者以外のメンテナンス作業は認められていません。
認定者以外の作業は保証が無効になる事は勿論、作業内容によっては火災や一酸化炭素中毒等人命に関わるトラブルに発展する可能性もありますので、作業にトライされる場合はあくまでも自己責任でお願いいたします。